ところで「ユダヤ人は頭が良い」といわれるが、「国家イスラエル」の現状は、一つの「失敗国家」のサンプルではないのか。彼らも、まさかこんな陰気な未来が待っていようとは、予測はできなかったのだ。欧米の大都市で暮らしているユダヤ教徒は、国境外のゲリラが発射するロケット弾がいつ降ってくるか分からない、やたら重武装だが息抜きの暇もない今のイスラエルに移住したいとは、誰も思っていないだろう。武器製造が主な輸出産業で、米国の支援がなかったらとっくに財政的にも軍事的にも破綻しているに違いない、展望の開けぬ国となってしまった。