―― 『ドラゴンボール』なんかも蛇足のような話を、えんえん続けてましたしね。
竹熊そうなんですよ。ああいった連載の引き延ばしはねえ、ビジネスの論理としてはあるのかもしれないけれど、結局、誰にとっても良くないんですよ。作家も描くのがイヤになっちゃうでしょうし。鳥山明さん、今はマンガを描かないじゃないですか。まああの人は描かなくたって、もう人生が5、6回できるぐらい稼いでますけどね。とにかくそうした方法論を続けた結果、いよいよマンガ界が疲弊してきたのがここ数年です。農家だって、長年収穫して疲弊した農地はしばらく休ませるでしょう。漁業だって、乱獲して水産資源が枯渇しないよう、業者間で協定を結んだりしている。
特に大手の出版社は、マンガで儲けているんですよ。どの大手出版社でも、単行本上位の売り上げを調べれば、ほとんどマンガです。だから社員に給料を出すためには、絶対にマンガを辞めることができない体質になっている。それで人気マンガをひたすら長期連載にすることで、安定した収益が見込めるわけですね。しかしそれは、短期的な商売としては良くても、表現として疲弊していくことは避けられない。商売としても、長期的にはマイナスです。